Round 5 鷲見 和男(埼玉) vs. 中道 大輔(埼玉)
2008年9月15日 TCG全般Round 5
鷲見 和男(埼玉) vs. 中道 大輔(埼玉)
Written by Yukio Kozakai
5回戦が終わって、国内GP連覇中の高橋 裕太(東京)を含めて全勝が3人。その中の1人が中道 大輔(埼玉)である。日本選手権本選、さらには直前予選での本選出場に望みをかける強豪プレイヤー達が、最後の一磨きをしに、この川越に集まってきている。中道は、「最近ヒバリを使っていて、フェアリー以外には負けてないですよ」との言葉通り、ここまでの全勝で駆け上がってきている。
一方、今回は「いつもはトースト系だけど、今回は気分転換でマーフォークです」という鷲見 和男(埼玉)は、ここ地元川越のプレイヤーであり、当会場、川越福祉センターまで歩いて来られるというご近所さんだが、12月いっぱいで当会場は閉鎖となってしまう事に非常に心を痛めていた。会場が無くなる前に、地元に名を刻んでおきたいところだろう。ここを勝てばワンチャンス、優勝の目が残るだけに、必勝体制で臨む。
マッチアップとしてはマーフォーク有利だが、1枚1枚のカードパワーで上回るヒバリに対して圧倒的かというとそうでもない。しっかりクロックパーミッションの形を作れるかどうかが鷲見にとってのポイントとなり、それを妨げてアドバンテージゲームに持ち込めるかどうかが中道にとってのポイントとなる。
Game 1
ダイスロールで先攻は鷲見。ダブルマリガンからのスタートと苦しい立ち上がりになるが、《銀エラの達人/Silvergill Adept》連打でマリガン分のディスアドバンテージは取り戻しつつある。中道はというと、《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》経由で最短の《神の怒り/Wrath of God》へのアクセスまで見える展開。
これを《呪い捕らえ/Cursecatcher》を置くことで牽制する鷲見。しかし、中道の手には抑止力としては十分すぎる《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》。ライフを回復しつつ、盤面を固める好クリーチャーの登場に厳しい表情の鷲見。さらに中道の土地が伸びるが、追加の《呪い捕らえ》で《神の怒り》を許さない。
なかなか《神の怒り》のプレイがしづらい状況の中、中道が繰り出したのは《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》。これで鷲見の《賢人の消火/Sage’s Dousing》を焙り出すと、いよいよ《神の怒り》が通る。
1対5の取引が成立してしまった鷲見は、頑強で甦った《台所の嫌がらせ屋》と《変わり谷/Mutavault》の反撃を浴び、さらに鷲見の《造物の学者、ヴェンセール》を《誘惑蒔き/Sower of Temptation》するなど攻め手を休めない。鷲見も《アトランティスの王/Lord of Atlantis》2枚を呼び込むが、中道の《変わり谷》が強化されるばかりで決定打にはならず、そのままクリーチャー戦を制した中道が、まずは第1ゲームを先取した。
鷲見 0-1 中道
Game 2
今度は《石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret》2枚でビートダウンを始める鷲見だったが、またも《冷鉄の心臓》経由で早い展開の中道が《造物の学者、ヴェンセール》を通すことでダメージレースが一転する。しかしながら、島渡りのクロックが作られている状況は中道にとって穏やかではない。うっかり《アトランティスの王》や《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》が通ってしまえば、たちまち暴力的なクロックへと変貌を遂げるからだ。
それでも中道は《誘惑蒔き》で《石ころ川の旗騎士》を1枚自陣に引き込むと、鷲見の《メロウの騎兵》を通しても攻撃を続ける。返しに鷲見が《銀エラの達人》をプレイすると、公開されたのは《アトランティスの王》。通ればもちろん、島渡りの魚人軍団が一斉に中道を飲み込むだろうが、ここではまだ動かない。《石ころ川の旗騎士》だけで地道に攻撃を宣言し、手札の切り札《謎めいた命令/Cryptic Command》のタイミングをうかがう。
何しろ中道のデッキには《否定の契約/Pact of Negation》がある。ノーガードになるタイミングは少ない。中道が現状の打破に動いたタイミングで、一気に2枚の《アトランティスの王》を解き放って、そのターンで勝負を決める……それが鷲見の青写真だ。互いのライフはそろそろ1桁まで下がりつつあり、仕掛けるタイミングを必死に模索する鷲見。
だが、その《石ころ川の旗騎士》が《糾弾/Condemn》によって退場すると、クロックを失った鷲見は動かざるを得ない。逆に、中道とすればじっくり攻めていけばボードは十分に捌ける場になった。事実、《メロウの騎兵》を追加して一斉攻撃に出た鷲見に対し、中道が《造物の学者、ヴェンセール》を《一瞬の瞬き/Momentary Blink》して囲い込み、ヒバリの対ビートダウンの王道パターンが成立。
中道の墓地に《一瞬の瞬き》がある以上、手札の《謎めいた命令》は効果が薄い。ならば、中道が白マナ1つしか起きていないこのターンに《誘惑蒔き》のバウンスとドローに使用して対等な喧嘩ができる盤面……具体的には次のターンに死なないボードを作り上げてターンを返すが、待っていたのは《目覚ましヒバリ》への《一瞬の瞬き》フラッシュバックからの《神の怒り》だった。
鷲見 0-2 中道
中道 Wins!
鷲見 和男(埼玉) vs. 中道 大輔(埼玉)
Written by Yukio Kozakai
5回戦が終わって、国内GP連覇中の高橋 裕太(東京)を含めて全勝が3人。その中の1人が中道 大輔(埼玉)である。日本選手権本選、さらには直前予選での本選出場に望みをかける強豪プレイヤー達が、最後の一磨きをしに、この川越に集まってきている。中道は、「最近ヒバリを使っていて、フェアリー以外には負けてないですよ」との言葉通り、ここまでの全勝で駆け上がってきている。
一方、今回は「いつもはトースト系だけど、今回は気分転換でマーフォークです」という鷲見 和男(埼玉)は、ここ地元川越のプレイヤーであり、当会場、川越福祉センターまで歩いて来られるというご近所さんだが、12月いっぱいで当会場は閉鎖となってしまう事に非常に心を痛めていた。会場が無くなる前に、地元に名を刻んでおきたいところだろう。ここを勝てばワンチャンス、優勝の目が残るだけに、必勝体制で臨む。
マッチアップとしてはマーフォーク有利だが、1枚1枚のカードパワーで上回るヒバリに対して圧倒的かというとそうでもない。しっかりクロックパーミッションの形を作れるかどうかが鷲見にとってのポイントとなり、それを妨げてアドバンテージゲームに持ち込めるかどうかが中道にとってのポイントとなる。
Game 1
ダイスロールで先攻は鷲見。ダブルマリガンからのスタートと苦しい立ち上がりになるが、《銀エラの達人/Silvergill Adept》連打でマリガン分のディスアドバンテージは取り戻しつつある。中道はというと、《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》経由で最短の《神の怒り/Wrath of God》へのアクセスまで見える展開。
これを《呪い捕らえ/Cursecatcher》を置くことで牽制する鷲見。しかし、中道の手には抑止力としては十分すぎる《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》。ライフを回復しつつ、盤面を固める好クリーチャーの登場に厳しい表情の鷲見。さらに中道の土地が伸びるが、追加の《呪い捕らえ》で《神の怒り》を許さない。
なかなか《神の怒り》のプレイがしづらい状況の中、中道が繰り出したのは《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》。これで鷲見の《賢人の消火/Sage’s Dousing》を焙り出すと、いよいよ《神の怒り》が通る。
1対5の取引が成立してしまった鷲見は、頑強で甦った《台所の嫌がらせ屋》と《変わり谷/Mutavault》の反撃を浴び、さらに鷲見の《造物の学者、ヴェンセール》を《誘惑蒔き/Sower of Temptation》するなど攻め手を休めない。鷲見も《アトランティスの王/Lord of Atlantis》2枚を呼び込むが、中道の《変わり谷》が強化されるばかりで決定打にはならず、そのままクリーチャー戦を制した中道が、まずは第1ゲームを先取した。
鷲見 0-1 中道
Game 2
今度は《石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret》2枚でビートダウンを始める鷲見だったが、またも《冷鉄の心臓》経由で早い展開の中道が《造物の学者、ヴェンセール》を通すことでダメージレースが一転する。しかしながら、島渡りのクロックが作られている状況は中道にとって穏やかではない。うっかり《アトランティスの王》や《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》が通ってしまえば、たちまち暴力的なクロックへと変貌を遂げるからだ。
それでも中道は《誘惑蒔き》で《石ころ川の旗騎士》を1枚自陣に引き込むと、鷲見の《メロウの騎兵》を通しても攻撃を続ける。返しに鷲見が《銀エラの達人》をプレイすると、公開されたのは《アトランティスの王》。通ればもちろん、島渡りの魚人軍団が一斉に中道を飲み込むだろうが、ここではまだ動かない。《石ころ川の旗騎士》だけで地道に攻撃を宣言し、手札の切り札《謎めいた命令/Cryptic Command》のタイミングをうかがう。
何しろ中道のデッキには《否定の契約/Pact of Negation》がある。ノーガードになるタイミングは少ない。中道が現状の打破に動いたタイミングで、一気に2枚の《アトランティスの王》を解き放って、そのターンで勝負を決める……それが鷲見の青写真だ。互いのライフはそろそろ1桁まで下がりつつあり、仕掛けるタイミングを必死に模索する鷲見。
だが、その《石ころ川の旗騎士》が《糾弾/Condemn》によって退場すると、クロックを失った鷲見は動かざるを得ない。逆に、中道とすればじっくり攻めていけばボードは十分に捌ける場になった。事実、《メロウの騎兵》を追加して一斉攻撃に出た鷲見に対し、中道が《造物の学者、ヴェンセール》を《一瞬の瞬き/Momentary Blink》して囲い込み、ヒバリの対ビートダウンの王道パターンが成立。
中道の墓地に《一瞬の瞬き》がある以上、手札の《謎めいた命令》は効果が薄い。ならば、中道が白マナ1つしか起きていないこのターンに《誘惑蒔き》のバウンスとドローに使用して対等な喧嘩ができる盤面……具体的には次のターンに死なないボードを作り上げてターンを返すが、待っていたのは《目覚ましヒバリ》への《一瞬の瞬き》フラッシュバックからの《神の怒り》だった。
鷲見 0-2 中道
中道 Wins!
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